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応援メッセージ > 山口 忍 【順天堂大学医療看護学部 地域看護学 講師】

ブックスタート・ニュースレターNo.11より

順天堂大学医療看護学部 地域看護学 講師 山口 忍

読み聞かせを通した赤ちゃんと親のコミュニケーション

心はどうやって育つのでしょう?心は、スキンシップや言葉かけによって脳神経が刺激される中で育っていきます。肉声による言葉かけは、テレビやラジオで流れる単一な音とは違い、言葉をかける人の体調やタイミングによっていろんな音色を発し、幾種類もの音色が子どもの脳に刻まれていきます。怒った時はこの音色、うれしい時はこの音色・・・という風に。またお母さんやお父さんの読みきかせは、子どもがねだる「もう1回、もう1回」を聞いてくれ、子どもの笑いや怒りの表情に「うれしいね、こわいね」と応えてくれ、そして読みきかせを喜ぶ姿に「大きくなったね」と褒めてくれます。これ以上のコミュニケーションがどこにあるでしょうか。たとえ、一日の中の数分であってもクオリティが高い時間といえるのではないでしょうか。

私が、保健師をしていた頃、乳幼児健診の保健指導の際、「絵本をよんであげてくださいね」と、何故読みきかせがいいのか、どのように読みきかせをするのかをわからないままに勧めていました。従来、読みきかせは、絵やお話がわかる幼児に図書館や公民館で集団に対して行われていて、家庭で行う読みきかせについては、明確な意義や育児の中での活用の仕方が確立されていないように思えます。

私が実施した、1歳児をもつお母さんへのグループインタビューの結果では、読みきかせでの親子のコミュニケーションは、子どもの発達に沿っていて、子どもの成長に合わせた関わりを親が自然に行っていることがわかりました。乳児を対象とした場合は、絵やお話がわからなくても、お母さんやお父さんのおひざの上で行われるという特徴もあります。家庭での読みきかせについて、子どもの発達の視点からその大切さを伝え、保護者と一緒に楽しい方法を考えていけるのは、家族の健康を守り地域での育児支援を担う保健師こその役割だと思います。

読みきかせを通して、保護者が充実した育児が行えるよういろいろな支援を考えていきたいと思います。

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